2010年11月


 
◆和歌山・海上保安本部と災害時協定締結
 (11月26日付)
 

和歌山県石油組合は11月22日、県石油会館で第5管区海上保安本部と「災害時における石油製品等の供給に関する協定」の締結式を行った。東南海地震への対応が全県民的課題となる中、災害時に海上用燃料などを同保安本部に安定的に供給することで県民の安全に寄与することを目的した同協定に、一般マスコミも多数取材に駆けつけた。
 式には同県石油組合から森下正紀理事長、山本一郎副理事長、山崎眞宏専務理事、同保安本部からは戸田宏和歌山海上保安本部次長、橘治朗供給課長、鎌田斉供給調達官が出席した。
 調印に際し戸田次長は「万が一の災害の際には燃料は絶対に必要。この協定を結んでいただいたことで、我々は心配することなく救助活動にあたることができる」と謝意を表した。森下理事長も「和歌山県は陸地が寸断されれば海から救助するしか術がない。海上保安本部とこのような協力ができることは心強い。県民にも石油業界の真の姿をPRできればと思う」と述べた。
 同県石油組合ではすでに和歌山県、関西電力とも災害時協定を結んでおり、これにより陸海、官民一体となり緊急時に備える協力関係を構築したことになる。

 
 
和歌山海上保安本部の戸田次長(右)と握手を交わす森下理事長

  
 
  
災害対応給油所が能力実証
 (11月21日付)
 

東京・多摩地区西部で11月18日午後2時55分ごろ、東京電力の変電所設備トラブルと見られる原因による停電が発生、45分後にほぼ復旧したが、八王子市、日野市、多摩市を中心とする約26万世帯が影響を受けた。また信号も消え、交通が一時混乱した。
 こうした中、八王子市の林商会大塚給油所でも停電が起きた。当時、ちょうど給油を終え、給油伝票の出力待ちだった顧客がいたが、突然電気が止まった。林社長は瞬間的なトラブルですぐ復旧すると見ていたが、電話もつながらず、電力トラブルを意識。そこで早速、中越地震を機に導入していた自家発電設備を稼動させた。
 停電は20分程度で復旧したため、自家発電設備を使用したのは正味10分程度だったが、その間、数台の来店客に給油を行うことができた。災害対応型給油所として衣替えしていた非常時機能がおおいに役立つこととなった。林正明社長は「いざという時に備えて、ときどき自家発電設備を点検しているので、スムーズに稼働させることができた。短時間だったので活躍場面は少なかったが、ブレーカーを落とさないためには、どれくらいの設備を動かせるのかなどがわかる良い経験になった」と振り返る。社会インフラとして不可欠な給油所の存在感を再認識する場面だった。

 
災害対応型給油所・林商会大塚SSが活躍(右上は自家発電設備)

  
 
  
首都圏連合フォーラム・スマートシティ戦略で議論
 (11月17日付)
 

9都県市首脳(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、横浜市、川崎市、相模原市、千葉市、さいたま市)と各地の商工会議所会頭らで構成する首都圏連合フォーラムは11月15日、都内で第5回会合を開き、「地球温暖化への対応~成長につながる首都圏のスマートシティ戦略について~」をテーマに議論、環境負荷の少ない都市構造や交通体系の構築に向けて、EV用充電設備の適正配置を進めていくなどの宣言を行った。
 冒頭ではまず、東京工業大学の柏木孝夫教授が講演し、「日本では省エネ、新エネ、原子力をバランスさせた独自のエネルギー戦略が必要」と強調、良質な石油不足をカバーする悪質な石油のクリーン化や高度利用技術に期待感を示したほか、「水素社会の到来が電力化傾向の高まりに伴って必ず訪れる」とし、新たなエネルギーシステムの構築に成長戦略を見出す方向性を促した。
 続いて意見交換では、松沢成文神奈川県知事がEV普及拡大の取り組みとして11年1月にはEVバス試作車が完成することを報告、清水勇人さいたま市長は電力小売りや水素エネルギーの規制緩和などを通じた次世代車普及のための特区申請を行っていることを紹介、猪瀬直樹東京都副知事は充電スタンドの設置数が勝負になるなどとそれぞれ強調。一方、佐々木謙二神奈川県商工会議所連合会会頭は「ガソリンが急に電池に変わるようにはいかない。化石燃料をいかに効率的に長く使っていくかが重要。また、スマートグリッド化は資金援助が必要であり、中小企業も参画して経済活性化につながっていくことが求められる」などと指摘した。

 
4都県知事・5市長らが顔を揃え、EV充電インフラの設置促進を共通認識とした

  
 
  
東京・八王子支部が地元消防署と林野火災等対象に災害時協定
 (11月12日付)
 

東京消防庁八王子消防署と東京都石油組合八王子支部は11月10日、八王子市内で、林野火災等を対象とする「災害時における燃料補給に関する協定」の調印式を行うとともに、タンクローリーから消防タンク車への燃料補給訓練を実施した。林野火災や土砂崩れに的を絞った燃料補給協定の締結は同庁管内では初めてで、全国でも初のケースと見られる。調印式には相澤久夫支部長と村田利夫副支部長、横山正巳署長をはじめとする消防・防災関係者らが多数出席。11月9~15日まで秋の火災予防運動を展開中であることや、火災リスクが高まり被害拡大が懸念される冬場の乾燥シーズンを前に、連携体制の整備を図った。
 同署によると、林野火災時には水の確保が大きな課題で、消火活動が長時間に及ぶことも十分に考えられることから、ポンプ車が燃料切れにならないよう補給することが重要となる。高尾山や陣馬山などを管内に擁する地域行政として、石油販売業界との連携に高い期待を寄せ、八王子支部の関係支部員も軽油を中心とする燃料供給への積極的な協力を伝えた。
 調印式で横山署長は「管内には山林も多く、火災時にどう対応するかを模索してきた。山火事は2006年以来発生していないが、自然災害も含めていつ起きるかわからない。その際には消防署・消防団の車両に対する燃料補給が必要となるが、当庁所有のローリーは23区内に置かれているので、特に現地に近い支部員6社にご協力いただけるのは大変ありがたい」などと謝意を表した。一方、相澤支部長も「地域社会に密着した一員として、安全・安心のまちづくりをサポートするのは当然のこと。いざという時には一生懸命に協力したい」と応じた。
 続いて実施された燃料補給訓練では、夕焼け小焼けふれあいの里第1駐車場脇の山林で火災が発生し、ポンプ車の放水活動中に燃料が必要になったとの想定で、同支部に燃料補給を依頼、これを受けてローリーが素早く駆けつけ、各車両に軽油を補給していくデモを行った。訓練に参加した都南石油の鈴木篤社長は「支部長に一報が入りしだい、支部員間の横のつながりで連絡を取り合い、至近にいるローリーを手配して速やかに対応できればと考えている。特に地元業者は臨機応変に動けるのが強みだ」とコメントしている。

 
相澤支部長(左)と横山署長が調印式に臨み、連携体制を整えた

  
 

◆東北・早めの冬タイヤ装着を呼びかけ
 (11月8日付)
 

NEXCO東日本東北支社が11月4日発表した1日時点の冬タイヤ装着状況によると、東北全体では9%(12%)と履き替えが若干遅いことがわかった。東北道は青森IC21%(昨年は26%)、十和田10%(23%)、盛岡南3%(9%)、北上江釣子1%(19%)、古川5%(3%)、仙台宮城9%(9%)、福島飯坂13%(17%)、郡山2%(33%)、八戸道は八戸7%(18%)、秋田道は秋田南2%(17%)、横手27%(13%)、山形道は山形北8%(17%)、磐越道は会津若松8%(0%)、常磐道はいわき中央4%(4%)など。
 東北6県における積雪を伴う09年の初降雪日は11月18日で、21日までの4日間に事故が多発、冬タイヤ装着率の低さが影響しているとのデータもあることから、早めの交換が呼びかけられており、給油所でもタイヤチェックを通じた安全走行のサポートが必要である。


  
 
  
広島でEVタウン推進事業がスタート
 (11月5日付)
 

広島県は先ごろ、県庁前広場で「ひろしまEVタウン推進事業」の出発式を行い同事業をスタートさせた。式に出席した城納一昭副知事が「地球温暖化防止には県も力を注いでいる。
 今回の事業もこの一環となるもので、レンタカー、カーシェアリングを利用して1人でも多く人に電気自動車(EV)を体験してもらいながら、環境について考えてもらいたいというのが大きな目的」とあいさつした。また、同事業推進の中心企業となったニッポンレンタカー中国の平田新吾社長は「今回の事業に応募して採用された。県の指導を得ながら事業を展開していく。EVの普及は地域の特性に合わせての展開が大切なので、この点に注意しながら普及に努めていきたい」と強調した。この事業は環境と観光の両面を目的に補助事業として推進していくもので、県内各所にEV18台(カーシェアリング用11台、レンタカー用7台)と急速充電設備11台を設置して県民、事業者、観光客に利用してもらうことにしている。
 なお同事業には広島県石油組合の組合員である堀田輪業(堀田石油)、丸和石油両社もカーシェアリング利用場所として参画している。

 
EVタウンの目的などを語る城納副知事

  
 
  
北海道・早めの積雪でタイヤ交換に大忙し
 (11月1日付)
 

強い寒気の影響で、北海道では10月26日に各地で初雪が降った。札幌では昨年より6日早く、積雪量も南区の一部では30センチを超えた。10月中の積雪は異例で、落葉前の木々が降り積もった雪の重みに耐え切れず、折れたり倒れたりした。
 市内の給油所は同日をピークに、スタッドレスタイヤへの履き替え作業に追われた。山すそに住宅が広がる西区の給油所では、月曜の朝から履き替えを急ぐ車が殺到。「忙しいけど、これがなくては冬を迎えられない」と、手を休めずに語る店長を含め3人のスタッフが、給油客の対応と交換作業に大わらわしていた。

 
銀世界になった札幌の朝(10月27日、西区)