2007年08月



国交省・税収上回る道路整備予算策定
(8月31日付)

 国土交通省は2008年度の道路関係予算として07年度予算を235億上回る3兆4,311億円を要求した。道路整備関係の3兆1,416億円のほか使途拡大分として07年度予算とほぼ同額の2,895億円を計上しさらに重点施策推進要望枠の985億を加えて要望した。07年度は一般財源に回された分が 3,286億円にのぼったが08年度の概算見込みでは道路整備予算が増加するため「一般財源には回らない」という計画になっている。
 06年末に閣議決定した「道路特定財源の見直しに関する具体策」では「毎年度の予算において道路歳出を上回る税収は一般財源とする」とされたがその一方で「真に必要な道路整備は計画的に進めることとし07年中に今後の具体的な道路整備の姿を示した中期的計画を作成する」ことになった。
 この方針に沿って国交省は中期計画を策定している途中だが現時点ではこれまでの5ヵ年計画を10年に延ばし必要な道路整備計画についても具体的に示す方針。その結果、道路整備の事業量が大幅に増加する見通しで、08年度の単年度計画でも一般財源に回す分は「ない」というスタンスで財務省との交渉に臨む。
 08年度の税収見込みについては現時点で07年度と同額で推計し今後、需要見込みなどを勘案して修正することになるが現況では税収は減少する見込みのため08年度の道路整備関係予算は税収を大幅に上回るのは確実。一般財源に回すために税収の余剰を確保したい財務省との間で激しい予算折衝が行われることになる。







石油販売業者の倒産件数、負債ともに急増
(8月24日付)

 今年に入って石油販売業者の倒産件数が急増している。帝国データバンクのまとめによると2005年の石油販売業者の倒産件数は25件で、06年は30件だった。ところが07年は1月から7月までにすでに29件と例年の2倍のスピードで増えている。中堅規模の特約店の倒産が増えていることから負債総額も昨年1年間の35億円から今年は7ヵ月間で65億円と急増している。元売各社が順調に収益を上げている一方で原油高騰に伴う価格転嫁の遅れによる収益低下で販売事業者の資金繰りはますます悪化。必死で踏ん張ってきた大手・中堅業者もここにきて力尽きるケースが増えているといえよう。
 石油販売業者が倒産に至る要因として、「販売不振」が全体の半数以上を占め「連鎖倒産」や「赤字累積」による倒産がそれに続いていると民間調査機関が分析しているが、実際には、原油高騰に伴うガソリンの需要減少や、仕切価格元売会社の系列特約店向け卸価格なみの販売価格で量販をめざす廉売業者の登場などがその特約店などの「販売不振」を増幅している。
 さらにはその一方で元売の代金回収に向けた姿勢はかつてのような「特約店支援」というスタンスとは一変しており、販売業者の支払い環境はますます深刻化しているというのが実情だ。







千葉県が「硫酸ピッチの生成の禁止に関する条例」施行
(8月20日付)

  千葉県が硫酸ピッチの不法投棄を根絶するために制定した「千葉県硫酸ピッチの生成の禁止に関する条例」が9月1日から施行される。硫酸ピッチの不法投棄に対する抜本的な対策として、不正な利益を図る目的での生成そのものを禁止して県民の生活環境や自然環境への悪影響を未然に防止するのが狙い。 
 同条例では規定に違反して硫酸ピッチを生成している者や生成させた者に対して知事が中止を命令できるほか、生成、または生成が疑われる行為者に対して必要な報告を求めることができる。また身分証明書を携帯した県職員が生成中止を命令するために必要な限度に応じて事務所や倉庫などに立ち入り関係する帳簿書類などを検査したり、関係者に質問する権限を規定。さらにこれらに対する罰則として中止命令に違反した場合は、2年以下の懲役または100万円以下の罰金を課すほか、知事から求められた報告を怠ったり虚偽の報告した場合や、立入検査を拒むなどした場合にも30万円以下の罰金を課すとしている。



経産省がバイオ燃料に免税措置要望
(8月17日付)

 経済産業省は8月末に財務省に対して行う2008年度予算概算要求で、バイオガソリンの普及促進を目的にバイオエタノール混合分(3%)のガソリン税を免税にするよう税制改正要望に盛り込む。一方、流通段階で軽油引取税が課されるバイオディーゼルについては、脱税防止の面で懸念があることから今回は免税要望はしない方針だ。農林水産省や環境省なども要望する見通し。
 バイオ燃料に対する免税措置については06年、農水省や環境省が要望したが石油業界は制度面での脱税防止対策が不十分として反対した。しかし経産省が 07年、バイオ燃料などの新燃料利用拡大に向けたインフラや税制の整備について検討を行い一定の措置を講じる方針を決めたことから、同省はバイオガソリンについては免税措置導入が可能と判断したもの。
バイオガソリンについては現在、ETBEとE3ガソリンの2つのタイプの燃料が流通する見通しで免税措置も製油所のほか油槽所などでも行われることになりそう。また混合するバイオ由来燃料をどのように証明するかなど、手続き面での制度設計も今後詳細を詰める方針だ。



「救命講習」の成果! 負傷者に的確な処置 (8月15日付)
(8月15日付)

 岡山県北の勝央町にある両備エネシス・セルフ勝央給油所の高野寛二チーフマネジャーは近くで発生した事故の体験から「救命講習」の重要性を身をもって感じたと強調する。
 事故は5日の午後9時30分ごろに発生。同給油所の直近で軽自動車と単車が接触事故を起こしたもので「爆発音に似た大きな音がした。駆けつけると単車に乗っていた若い女性が倒れており口や目から出血していた」。すぐに駆け寄ってヘルメットを取り外すなどの処置をしていたら急に呼吸が止まった。「これは危険だと感じ以前に受講した救命講習のことを思い出しながらまず耳元で大きな声で呼びかけた。2回ほど呼びかけたら反応があり泣き出したのでホッとした」と当時を振り返って話すが、呼吸が止まったままだったら人工呼吸や心臓マッサージなど次の処置をする心構えもあったという。従業員が119番に連絡してくれており、救急車を待ったが「ちょうど現場に消防署の人もいたので、後の処置は任せた」と言う。
 今回の体験から高野氏は「自分が普通救命講習を受けていて良かった。現場には多くの人がいたが真っ先に怪我人の所に行き、処置することができた」と話しながら、「もし受けていなかったら側で見ていただけだったはず。特別なことはしていないが今回ほど受講していて良かったと感じたことはなかった」と救命講習の重要性を強調していた。

「救命講習」の成果! 負傷者に的確な処置





「ガス欠」でE3販売延期く
(8月13日付)

 8 月から大阪府内3給油所での試験販売が予定されていた「E3」(バイオエタノール3%混合したガソリン)だが大阪府は「8月中の販売は困難」との見方を示している。エタノール製造から混合までの施設、試験販売の給油所までは揃ったが元売各社のE3ガソリン(*文末参照)への消極的な姿勢が要因でバイオエタノールはあってもガソリンが入手困難というのが現状。
また、試験販売を円滑に行うにはさらに多くの給油所の協力が必要だが、現在3給油所以外に協力する給油所がどれほどあるのかも明らかになっていない。
 環境省の支援を受け大阪府主導で「E3ガソリン」の試験販売を実施する計画が明らかになったのが2007年4月。府内3給油所が協力し1月に操業を開始した堺市のバイオエタノール・ジャパン・関西で建設木廃材を原料に製造したバイオエタノールを使い、中国精油の施設でガソリンと混合したうえで販売されることが決まっていた。
 大阪府は中国精油へ関係者を招き施設見学会を行うなど試験販売に向けた準備を進めているが、製品の97%を占めるガソリンの入手をどのように行うかが今後の焦点となっている。
 *E3ガソリン=バイオエタノールを3%加えたガソリン。蒸気圧が高くなることから、基材となるガソリンには蒸気圧を調整した「サブオクタン・ガソリン」が必要とされる。



栃木でシニアスタッフ職場体験講習開く
(8月8日付)

 栃木県石油組合の協力する「ガソリンスタンドスタッフ職場体験講習」が6日から5日間の日程で宇都宮市の「ろまんちっく村体験センター研修室」でスタートした。
 この取り組みは今後深刻化することが予想される石油販売業界の人材難に対応していくため人材確保に積極的に取り組む組合員給油所のバックアップを目的に、栃木県シルバー人材センター連合会の実施する「シニアワークプログラム地域事業」と協力し合いながら、60~65歳の有能で労働意欲の高いシニア層を対象に有能な人材の取り込みを図っていくのが狙い。
 同プログラムでは5日間の日程で、「給油所業務概要と基礎知識」、給油や洗車といった「フィールドサービスの講義・実習」を行う。そして最終日の10日には就職合同面接会を開催して地元企業給油所の人材確保につなげていく。
 宇都宮会場以外でも10月1~5日に県南の小山市、08年2月4~8日には県北の大田原市の2会場で講習会と面接会を実施していく予定になっており、同県石油組合でも組合員に対して面接会への積極的な参加を呼びかけている。



セルフ給油所での違反行為への注意喚起
(8月6日付)

 「計量機の常時開放」や「自動車への灯油の給油」といったセルフ給油所における違反行為に対する注意を促すポスターと下敷きを資源エネルギー庁、消防庁、軽油引取税全国協議会、石油連盟、全石連が連名で作成した。
 急増するセルフ給油所で灯油をトラックに入れる不正給油が相次いでいることを受けたもので、セルフ給油所向けに違法に関する普及啓発を行うことが狙い。
ポスターと下敷きは元売各社を通じて各系列のセルフ給油所に配布される。

セルフ給油所での違反行為への注意喚起





ガソリン続々140円台後半
(8月3日付)

 原油価格の急騰に伴う元売各社の仕切りアップを受けて全国各地で8月のコスト転嫁の動きが活発化している。元売各社は8月出荷分の卸値を単月のコスト上昇に加え、これまでの未転嫁分を加えた1リットル当たり4~5円もの大幅な引き上げを発表している。「大幅な仕切りアップのため1日たりともコストアップを被るわけにはいかない」との危機意識の高まりで1日から即日転嫁に動く給油所が目立っている。北関東の一部で120円台の「信じられない安値」(大手元売)は残っているが、レギュラーガソリンのボトム価格は140円を突破し、平均価格も145~150円前後まで浮上している。これは昨年8月のボトム価格 141~144円のレベルを超えており採算確保に向けた販売業者の強い危機感が浮き彫りになっている。

価格を修正する東京・中野区の給油所
価格を修正する東京・中野区の給油所