2007年06月



バイオエタノール「国産は100万キロリットルが限界」
(6月25日付)

 日本エネルギー経済研究所はこのほど、「日本におけるエタノール導入とその課題」をまとめた。それによるとエタノールの需給動向ではブラジルの輸出ポテンシャルが2010年で600万キロリットル程度と最も大きいものの、当面エタノール混合率3%程度(約180万キロリットル)の量を目途に導入を進めていくのが現実的であると提言した。 その上でブラジルからエタノールを導入した場合、E3、ETBE7のいずれの方式を用いても420万トン程度のCO2排出削減を見込むことができるとした。日本国内輸送部門での排出量の2%程度であるものの排出量削減に与えるインパクトは大きいと指摘している。
 一方、原油価格を60ドル/バレルを前提にするとE3ガソリンの場合エタノール輸入などに係る追加費用は約900億円、給油所における価格は1リットルあたり1.4円上昇するとした。
 日本のエタノール生産では当面、米やサトウキビなど食料系エネルギー作物に頼らざるを得ず、休耕地を活用しても年間最大約100万キロリットル、エタノール1~2%混合相当量を賄うのが限界とした。なお、農林水産省試算によるバイオマス・ニッポン総合戦略では資源作物のエネルギーポテンシャルを約 620万キロリットル(原油換算)としている。
 今後のエタノール導入の課題については、食料・飼料と競合しない木廃材などセルロース系エタノールの製造が必要であるとした。



東京・山王石油「ビール祭り」で地域住民と交流深める
(6月25日付)

 東京都大田区の山王石油は20日、地元商店会の最大イベントとして地域住民から高い評価を得ている「ビール祭り」の会場として今年も大森山王給油所を開放し、給油所顧客をはじめとする多くの近隣関係者が集い懇親を深めた。かつてドイツ国営学校が近所にあったことに由来するジャーマン通り商店会が毎年6月第 3水曜日にビール祭りを開いているもので今回が14回目。当初は会場が5ヵ所に分散されていたが一体感の醸成につながるのであればと商店会副会長でもある佐藤満蔵社長が給油所を快く開放したことが奏功している。
 中小石油販売業者の減少が続いているが、「地域密着型経営の手本であり中小企業の生きる道を示唆している」と地元議員からも評されるなど都心部給油所モデルの方向性の1つとして注目度が高まっている。この日は給油所の営業も早めに切り上げ、準備作業に追われたが、「近所の子どもたちもレクリエーションを心待ちにしている。いずれは給油所に来てくれるかも」(佐藤社長)などと笑いながら休みなく動き回っていた。

山王石油は給油所を地域イベントに開放している
山王石油は給油所を地域イベントに開放している





関東10都県で軽油一斉抜取調査
(6月20日付)

 関東甲信越の10都県(新潟、長野、群馬、栃木、茨城、千葉、埼玉、東京、神奈川、山梨)は18日、不正軽油の撲滅と軽油引取税の適正課税に向けて各地の主要幹線道路沿線の32ヵ所で軽油の一斉抜取調査を行った。今回の取り組みは関東甲信越ブロックでは初めての試み。広域化・複雑化する不正軽油事案に対処していくため自治体間の連携強化と協力関係の緊密性を高めていくのが狙いで、不正軽油の“流通阻止”、“課税の適正化”に向けた税務当局の強い姿勢をアピールした。
 10都県一斉の路上抜取調査には各地の主要幹線道路沿線を中心とした32ヵ所で実施され、税務職員279人、警察関係105人など、総勢465人が参加して不正軽油の徹底取り締まりを行い1,203本の燃料を採油した。
 不正軽油の調査とともに、1都3県(東京、千葉、埼玉、神奈川)では条例などに基づいて、環境当局と連携してディーゼル車規制に関する取り締まりも行った。
 10都県のうち、長野、神奈川、山梨の3県では採油した燃料の即日検査が行われ、混和の疑われる燃料が長野は60本中0本、山梨は45本中0本だったのに対し神奈川では193本中1本から検出された。

10都県合同で初めて行われた一斉路上抜取調査
10都県合同で初めて行われた一斉路上抜取調査(写真は神奈川県伊勢原市の国道246号線での抜取調査)





ガソリン乗用車数が初の減少
(6月15日付)

 各年3月末の軽自動車を除いたガソリン乗用車の保有台数が2007年に初めて減少に転じた。自動車検査登録情報協会が毎月とりまとめている自動車保有車両数で明らかになった。軽4乗用車は1990年以降堅調に伸び続けているため少しずつ減っている軽4貨物車を合わせた給油所主要顧客のガソリン車全体ではまだ前年を上回っているが、省燃費化に加えてガソリン車自体の失速が石油需要に影響を与えている様子が裏付けられた格好だ。
 07年3月末の登録ガソリン乗用車保有台数は前年比0.7%減の3,984万台となった。月例統計のため毎月若干の増減があるが新車および中古車販売台数の減少が響いた。一方、軽4乗用車は98年比で倍増、前年比では6.5%増の1,528万台に達したが、軽4貨物は92年から減少傾向が続いており、前年比0.8%減の948万台となった。登録ガソリン車.軽4乗用車.軽4貨物車のトータルでは0.9%増の6,702万台。
 また、軽油車は98年から減少に転じており、6%減の795万台にまで減っている。こうした結果、総台数は0.3%増の7,924万台でここ22年間では最低の伸び率を記録した。







給油所犯罪被害が7,700件
(6月13日付)

 2006年に給油所で発生した刑法犯の認知件数は前年比約2割減の約7,700件と減少傾向が続いたが、07年3月末の登録給油所数から単純計算すると 6ヵ所中1ヵ所弱の割合で犯罪が起きていることがわかった。警察庁が取りまとめた「2006年の犯罪情勢」の刑法犯発生場所別認知件数から明らかになったもので、給油所での発生は全認知件数約205万件のうちの0.004%、スーパーマーケットやコンビニなどとともに同分類される「商店」の中で占める割合としては0.029%だった。
 03年比での全認知件数は26%減、うち給油所は34%減と平均値を上回る減少率になっている。これは全国の給油所が取り組みを強化した自動車盗難対策、全石連が各地で実施しているリスクマネジメント研修、東京都石油組合が推進する不当要求防止対策の組織化ほか個々の給油所の防犯意識高揚などが奏功してきたためと見られるが、警察当局はいまも「給油所は狙われやすい職場」との見方を崩していない。狙う側にとっては下見が容易で、警戒・警備の意識差が販売業者によって大きく違い主要因と指摘される。
 犯罪の種別では、暴力団員等を主要メンバーとした広域的な大規模自動車窃盗事件を検挙したことなどにより自動車窃盗は03年のピーク比でほぼ半減しているが、街頭での暴行がここ10年間増え続けている。給油所での認知件数は最も多い窃盗が4,400件、うち自動車窃盗は54件でいずれも大幅に減少している。また、窃盗に続いて多い詐欺もやや減少傾向だがなおも2,000件を上回っている。一方、暴行が104件とここ3~4年で倍増しているほか、傷害が 85件、強盗が40件も起きており「凶悪犯・粗暴犯」はほぼ同水準で推移していることからも、防犯意識・対策の維持、向上が不可欠だ。







函館の給油所で交通事故の女児を救護
(6月11日付)

 函館石油組合が全組合員給油所で取り組んでいる「SS110番」活動でまた成果があった。
 5月23日午後3時15分ごろ、八雲町東雲町の交差点で横断中の小学2年生の女児が右折の軽乗用車にはねられる事故が発生した。運転手は交差点に面したエネックの八雲給油所に助けを要請。直ちに渡辺郁彦所長が119番に通報し、女の子を道路より歩道に移動するなど救護した。
 一連の救護活動にあたった渡辺所長は、「女の子は顔を負傷し血を流していたので応急処置をした。意識もはっきりしていたのでランドセルを取り、横にして救急車がくるのを待って救急隊に引き継いだ。病院での検査の結果、頭などに大きな異常はないと担任の先生から話があった。消防への通報、救護、応急処置など『SS110番』の研修での成果が発揮できたと思う」と函館石油組合に報告している。
 同石油組合の「SS110番」は、2001年度から継続実施されており、これまでも深夜に犯罪に巻き込まれそうになった男子中学生を保護したなどの事例がある。



東京が日本赤十字の帰宅訓練を側面支援
(6月6日付)

 東京都石油組合の組合員給油所は6月2日実施された日本赤十字社東京都支部主催の災害時徒歩帰宅訓練に協力、訓練参加者をサポートした。都庁から甲州街道、五日市街道、青梅街道、世田谷通りの西部方面コースと日比谷公園から水上バスや屋形船を介して蔵前橋通りへの東部方面コースに分かれ沿線に設置されたエイド・ステーション間を補完する格好で組合員給油所が側面支援した。
 西部方面には約150人、東部方面には約100人が参加し、自宅までの経路上に位置する給油所などを目印として確認しながら、非常時の備えを強化した。
 東京都石油組合は2004年8月に都と災害時徒歩帰宅者支援協定を締結して以来、都をはじめ日本赤十字社や災害NPOなどの訓練支援を強化しており、組合員給油所が取り組んでいる災害時サポートステーション活動に対する都民の認知度も高まっている。

組合員給油所の支援活動に対する都民の認識が向上している
組合員給油所の支援活動に対する都民の認識が向上している





宮城・気仙沼支部が交通安全運動に協力
(6月1日付)

 東京都主税局は、都内のセルフ給油所で灯油を自動車用燃料として給油している不正行為を確認したとして、石油連盟および東京石商に対し主税局長名で緊急要請を行う。5月29日に両団体を訪れ、セルフ給油所などへの注意喚起を要請する。また、近々にセルフ給油所利用者向けのPRステッカー(写真は原案)を作成し、両団体の協力も得ながら都内の全セルフ給油所に配布する予定だ。
 東京をはじめとする全国の石油販売業界や自治体などによる不正軽油根絶の取り組みを通じて、大規模な密造軽油の流通は確実に減少傾向にあるが、単純に軽油と灯油を混ぜたり、灯油をそのままディーゼル車の燃料に使用するケースが目立ってきている。
 実際、同局の不正軽油110番に4月「セルフ給油所で深夜に長野県ナンバーの車が灯油を直接燃料タンクに給油している」との情報が寄せられており、これを受けて追跡調査した結果、定置場が長野県内であることを把握したため、5月15日深夜から16日早朝にかけて長野県と合同で緊急監視・検税調査を行い、不正行為の事実が確認されたことから、緊急要請を行うことになった。今回の不正行為については現在も長野県が調査を進めている。

ドライバーらに安全運転を訴える気仙沼支部組合員
ドライバーらに安全運転を訴える気仙沼支部組合員