2006年09月



ブラジルがバイオエタノールの生産量拡大へ
(9月27日付)

 米州銀行と国際協力銀行は都内の経団連会館で22日開催した『アジア・ラテンアメリカ及びカリブ海地域民間部門フォーラム日本会合』で、バイオエタノールなど持続可能エネルギーに関するパネルディスカッションを開いた。
セミナーの司会を務めた住友商事の岡本巌専務執行役員(元資源エネルギー庁長官)が「持続可能なエネルギーの利用拡大が重要になっているが、中南米は特に大きなポテンシャルをもっており、中でもバイオエタノールは急拡大している。ブラジルのさとうきびは非常にエネルギー効率が高い。従来に比べ技術革新で製造コストも3分の1以下に低減しており、バイオエタノールは石油に対して大きなインパクトを持つと考える」と、バイオエタノールを取り巻く状況を総括的に説明した。
バイオエタノールの生産量について、ブラジル国立バイオマスセンターのホセ・ロベルト・モレイラ会長が「バイオエタノール生産量は現在、原油換算で日量 30万バレルだが今後は日量900万バレルまで拡大する。世界の石油生産量と比較しても大きいが、そのためには供給チェーンへの投資が重要となる」と話した。
続いて、トヨタ自動車の上田建仁常務取締役が「自動車業界としてはE10(エタノール10%混合)を進めていくが、E85などの高濃度エタノールへの対応は時間がかかる。当面は低濃度のエタノールを広く混入する方式が現実的だと思うが、自動車の買い替えなどを考慮すると、10年先を見据えた対応が重要。また、木屑などから生産するセルロース系のバイオエタノールの技術はまだ確立しておらず、国内産で賄えないことから輸入エタノールの安定供給が課題になる」と説明した。


出光興産が10月24日に株式上場
(9月22日付)

 出光興産の株式上場予定日が10月24日に内定した。東京証券取引所から承認を受けたもので、1,152万株を公募増資する。大和証券SMBCを主幹事として、10月3~16日まで需要申告を受け付け、16日に公開価格を決定する。
上場承認を受けて天坊昭彦社長は「1911年の創業以来、人が中心である“人間尊重の事業経営”の実践により、信頼される人間を養成し社会に貢献する、という考えを経営の原点として掲げて、事業を展開してきた。これからも創業以来の経営理念を堅持し、株主の皆様、お客様、地域社会から信頼され、開かれた透明性のある会社を目指していきたい」とのコメントを発表した。 上場に当たって出光は2005年10月に株価7,500円で取引先など向けに第3者割当増資を行っており、三菱東京UFJ、三井住友、住友信託などの金融機関が大株主となっている。今回の上場前の発行価格の下限は9,500円と想定している。下限値での積算による時価総額は元売としては昭和シェルとコスモの中間となる規模となる。


山梨の桜屋商店が緊急用可搬式ポンプ導入
(9月20日付)

 山梨県鰍沢町の桜屋商店は9月15日、緊急用可搬式ポンプを導入し、地元の峡南消防本部関係者らを招いて、実機によるデモンストレーションを披露した。同ポンプの県内での導入は、山梨県石油組合笛吹支部に続いて2件目。個人での導入は初めてとなる。
 同給油所の深澤一正所長によると「このあたりは富士川の増水を受けると道路が寸断されて、陸の孤島となってしまう場合がある。最近では、急な増水も見られるようになり、わずかな時間で道路が塞がってしてしまうケースもある。さらに、山梨県は東海地震の防災対策強化地域でもある。県の被害想定調査でも、鰍沢町内全域で震度6弱以上の揺れが想定されている。給油所の近隣には自家発電設備を備えた養護施設もあり、万一の際にも給油が可能になったことで地域での役割も増すはず」と導入のきっかけを語る。
 さらに、「灯油の配達先にしても、約7割が65歳以上の高齢者世帯。最高齢者は97歳の1人暮らし。12~2月の灯油シーズンには週間天気予報を見ながら、雪の降る前には必ず満タンにしておくように心がけている。鰍沢町内も約1,600世帯で人口も4,200人程度になっており、給油所もいまでは2ヵ所にまで減少してしまった。災害対応に加えて地域への安定供給という面でも、給油所の重要度が増してきているという実感はある」と話した。給油所過疎地が増加していく中で、出席した消防関係者も同ポンプの導入を歓迎するとともに、給油所の緊急時対応に期待を寄せた。

緊急用ポンプのデモンストレーションを行う深澤所長(中央手前)
緊急用ポンプのデモンストレーションを行う深澤所長(中央手前)





軽油密造でベータエナジーに実刑判決
(9月13日付)

 仙台高裁はこのほど、ベータエナジーによる大規模軽油密造事件で地方税法違反などに問われていた同社の実質的な経営者、小野寺隆四郎被告に対する控訴審判決で、一審と同じ懲役2年6ヵ月、罰金1,400万円の実刑判決を言い渡した。
 同事件は宮城県内で、2004年に多量の軽油を密造し、販売していたもので、地方税法違反と廃棄物処理法違反に問われていた。判決によると、小野寺被告は県知事の認可を受けずに軽油約1万4,000キロリットルを密造、軽油引取税約4億6,000万円を脱税。また、密造過程で生じたスラッジ約260トンの処理を無許可業者に委託した。ベータエナジーは6月に自己破産している。


「防災の日」に業界協力
(9月4日付)

 「防災の日」の9月1日、全国37都道府県で防災訓練が実施された。参加者は総勢約80万人にのぼったが、その一環として行われた帰宅困難者支援訓練に、自治体と「災害時帰宅困難者支援協定」を締結している東京都石油組合と京都府石油組合が協力、組合員給油所が訓練をサポートした。こうした支援協定を締結している石油組合は現在、全国15都府県へと広がっており、燃料供給に加えて給水やトイレ提供、さらには情報の受発信まで可能な給油所の優れたインフラ機能に対し、自治体関係者だけでなく訓練参加者からの評価も一層高まっている。
 都内では、東京都と足立区の合同総合防災訓練、八都県市合同防災訓練、政府の合同防災訓練が複層的に実施された。このうち、足立区の花畑・六町地区で行われた徒歩帰宅訓練に、沿道の古橋商店・花畑中央給油所が協力し、東京都石油組合足立支部の吉村知代司支部長も駆けつけた。
 京都府石油組合は京都市防災会議が主催する「京都市総合防災訓練」に協力し、同市内の3給油所が帰宅困難者訓練一時休憩所として訓練に参加した市民にトイレ休憩、飲料水の提供を行った。今年は京都市南区全域の市民が参加し、その帰宅ルートにあたる京阪スタンダード商事羅城門給油所、同久世橋給油所、滋賀石油セルフ吉祥院給油所が協力した。


徴税額1給油所当たり9,700万円超える
(9月1日付)

 2005年度のガソリン、軽油、灯油の販売量、月次価格、給油所数などをベースに機関紙「ぜんせき」が1給油所当たりの平均的な徴税額を試算したところ、 9,709万円となっていることがわかった(グラフ参照)。04年度の試算と比べると267万円の増加、00年度比では1,234万円も増えたことになる。
 油種別では7割以上を占めるガソリン税が前年度比150万円増の6,945万円、軽油引取税は32万円減の1,278万円、ガソリンにかかる二重課税分は前年度比7万円増の361万円。
 なお、1給油所当たりの月間平均販売量は、ガソリン107.6キロリットル(前年度比2.4キロリットル増)、軽油33.2キロリットル(0.8キロリットル減)、灯油18.3キロリットル(0.6キロリットル増)となっている。