2006年05月



福岡でセルフ給油所荒らしが多発
(5月24日付)

 セルフ給油所の激戦区として知られる福岡東部地区で自動精算機が電気ドリルで破壊され、現金が奪われる窃盗・器物破損事件が多発していることが明らかになった。4月下旬に給油所の警備体制が手薄なセルフが集中的に狙われており、福岡県石油組合では警備会社と一体となったセキュリティー強化策などを検討している。
 福岡県警によると、事件が起きたのは4月28日午前1時ごろから同2時過ぎにかけて、通常「セルフ通り」と言われる国道3号線沿いの3給油所で、いずれの店も営業中だった。
 犯行グループ(数人)は、給油に見せかけ、計量機に車を横付け、精算機数基を電気ドリルで破壊し、中にあった現金を奪って逃走した。犯行時間はわずか2~3分だったという。
 犯行時、従業員はそれぞれ2人いたが、計量機から離れた事務所内におり、気が付いたときには車は走り去っていた。被害に遭った給油所所長は「あっという間の出来事だった。防犯カメラを設置しているがカメラを避けるなど巧妙な犯行で、対策を強化しなければならない」と話している。
 同県内では1998年の解禁以降、セルフ給油所が各地で急増しており、現在200ヵ所を超える。関係者は「各給油所ともギリギリのコスト削減を行っている。今回の事件も人手不足が原因では」と指摘した。
 同県石油組合の浦野澄明専務理事は「セルフ給油所が狙われた事件はこれまでなかった。危険物取扱者免許を持った警備会社の社員を常駐させるなど、新たなセキュリティー対策を検討したい」と話している。


自民党首脳に「道路特定財源の一般財源化反対」訴え
(5月15日付)

 全国石油商業組合連合会、石油連盟、JAF(日本自動車連盟)、自動車税制改革フォーラムの幹部は5月11日の東京・大手町での街頭キャンペーン並びに共同記者会見(「今月の視点」参照)終了後、揃って永田町の自民党本部や各省庁、議員会館を訪れ、政府・自民党の首脳らに830万人の署名を示し、道路特定財源の一般財源化に納税者の多くが反対していることを訴えた。
 自民党の久間章生総務会長、森喜朗前首相に面談した石油と自動車の両業界の代表は、道路特定財源の一般財源化反対の理由や一連の反対運動での署名結果を説明。この中で、全石連の関正夫会長は「店頭のお客様だけでなく向こう三軒両隣のユーザー一人ひとりを回り、税金の中身の問題をていねいに説明したうえで署名をいただいた」と説明し、多くの納税者がこの訴えに賛同していることを強調した。また、「原油価格が高騰している現在でもガソリン価格の約半分は税金で占められている」「地方はまだ道路が整備されていない。この税金を道路整備に使わないなら、暫定税率を撤廃するか税率を下げるべきだ」と強く迫った。
 これに対して、久間総務会長は「わたし自身は(道路特定財源は)そのまま残すべきだと思う」などと、両業界の主張とユーザーの反対意思に理解を示し、森前首相も「訴えの趣旨はよくわかっている」と述べた(写真)。
 谷垣禎一財務大臣は「道路に使うといっていただいているわけだから、よほどていねいに対処しなければならない。変な転用をすると国民の信頼を裏切ることになり、筋の通った対応をしなければならない」と発言。西野あきら経済産業副大臣も「考え方はよくわかる」と述べた。
 このほか、甘利明幹事長代理、尾身幸次経済活性化税制議員連盟会長、愛知和夫政調会長代理、保坂三蔵同審議委員、衛藤征四郎行革推進本部長にも相次いで面談し、道路特定財源の一般財源化反対と道路整備以外に使うなら減税すべきであると訴え、今回の一連の陳情は納税者の強い意思であることを強調した。
 要望書の内容や署名結果を示された甘利議員は「(納税者の声を)大変重く受け止めている」と述べ、愛知議員も「自分も普段、車を運転しており、ドライバーの気持ちは個人的に理解している」と、一連の反対運動に理解を示した。

森前首相(右)に一般財源化反対の主張を説明する張自工会副会長(左隣)、関全石連会長(右から3人目)
森前首相(右)に一般財源化反対の主張を説明する張自工会副会長(左隣)、
関全石連会長(右から3人目)






セルフ給油所ついに1割シェア
(5月8日付)

 全石連が明らかにした集計によると、2006年3月末現在のセルフ給油所数は4,784ヵ所となり、登録給油所に対する比率が初めて10%を超えたことが明らかになった。1998年4月に解禁され、8年間でセルフは1割シェアに達したことになる。05年度の増加数は前年度に比べ145ヵ所増え813ヵ所だった。05年後半からセルフの再増傾向が顕著になり、06年1~3月を含めて3四半期連続して前年同期を上回った(グラフ参照)。また、増加とともに廃止セルフも今回の集計で100ヵ所に達していることもわかった。
 セルフが再び増加トレンドに入ったのは、原油価格の高騰によるガソリン価格の上昇が顕著になった05年夏場からで、ドライバーの価格指向の強まりを反映したものと捉えられる。セルフ比率が1割を超えたことについて、販売業界では「一つの『壁』と見られていたラインを超えた」と捉え、「今後も元売の給油所投資はセルフに向けられる」と見ており、当面はセルフ拡大基調で推移すると予想される。
 都道府県別のセルフ数と比率では、愛知と千葉が300ヵ所の大台に達した。セルフシェアは香川が前年比3.4ポイント上昇し、20%に急接近した。また、この1年間で最大の増加となったのは北海道の54ヵ所で、40ヵ所以上増加したのは愛知(48ヵ所)、福岡(42ヵ所)、神奈川(40ヵ所)の3県。反面、神奈川を除く首都圏の増加テンポはいくぶん鈍る傾向が出てきたようだ。廃止は1年間で34ヵ所あり、100ヵ所となった。セルフ増加の一方で廃止も確実に発生している。  石油協会が発表した2004年度版の「経営実態調査」によると、セルフの増加にブレーキがかかっていた03年度との比較で、販売量が2.3倍から1.9 倍に、レギュラーの仕切り格差も1.9円から1.7円になるなど、フルサービスとセルフの各種格差が縮小し、セルフの優位性が相対化する傾向が現れていたが、セルフの再増によって格差縮小がさらに進むのか、元売のセルフ重視から格差が再び拡大に向かうのかどうか―見方は分かれている。








ガソリンが21年ぶりに減販
(5月1日付)

 資源エネルギー庁が4月28日発表した石油統計速報によると、2005年度計のガソリン販売量が前年度比0.1%減の6,142万キロリットルとなった。前年度割れは第2次石油ショック後の価格高騰以来、21年ぶり。
 灯油は寒波の影響で1.0%増の2827万キロリットルと増加したものの、軽油が2.8%減の3,714万キロリットル、A重油も4.5%減の 2,778万キロリットルと落ち込み、その結果、燃料油計は0.4%減の2億3,619万キロリットルとなり、3年連続の減販となった。
 生産はガソリンが1.3%増の5,880万キロリットル、軽油が5.2%増の4,042万キロリットル、灯油が3.5%増の2,800万キロリットルとなったほか、燃料油計も3.0%増の2億2,396万キロリットルと前年度実績を上回った。
 輸出がIEAの協調備蓄放出の影響を受けたガソリンの前年度比4.6倍の52万キロリットルをはじめ、灯油、軽油とも前年度に比べ2.5倍程度の増加となり、燃料油計も1.3倍の2,170万キロリットルを記録した。輸入は燃料油計で2.2%減の3,669万キロリットルにとどまった。