2005年09月



奈良・110番事業 知的障害者も支援へ
(9月15日更新)

 「かけこみ110番」など積極的な社会貢献活動を続ける奈良県石油組合は、地域社会の安全・安心づくりの核となりつつある。同県石油組合に対し、社団法人奈良県手をつなぐ育成会が「かけこみ110番」活動の一環として知的障害者支援も加える旨の要請があり、同県石油組合も具体的な支援策について前向きに検討を始めている。
 奈良県手をつなぐ育成会は知的障害者の社会的自立を支援するために活動する公的機関。同県石油組合の「かけこみ110番」活動が、女性や子供の安全に給油所が役立とうとしていることを知り、その活動に知的障害者のサポーター役を加えてもらうことを求めている。
 具体的には給油所に知的障害者が保護を求めてきた場合の対応マニュアルや、「コミュニケーションボード」(写真)と呼ばれる会話用具を常備し、知的障害者の日常生活を支援する。  同県石油組合はこれまでに県警本部と安全ネットワークに関する覚書を締結し、安全な街づくり県民会議に加盟するなど、地域社会とのネットワークづくりに努めてきたが、今回、社会福祉機関から給油所での協力を求められたことは“安全な社会づくり”の中心的な業界となりつつあることを意味している。


常備を検討している「コミュニケーションボード」




誤認与える税抜き表示
(9月15日更新)

 全石連のホームページ「石油広場」の「声」のコーナーに、熊本県内の消費者から、県内の給油所が店頭価格を外税表記していることに関して「税抜価格を強調することによって、消費者に誤認を与える表示をしている。(消費者が)総額表示の義務付けが順守されていないことを全店舗に苦情を言うのは不可能。このような状態は業界全体の責任ではないか」との批判が届いた。
 2004年4月からの消費税総額表示への変更に際して、給油所業界もほぼ整然と移行したが、九州地方では総額表示のほか外税表示も残されていた。九州支部ではこの事態を重視し、実態調査を行う一方、各県の石油組合と連携しながら、外税表示の一掃に取り組んでいたが、依然として過当競争地区などにある一部の給油所では外税表示が残されたままの状態になっている。  今回寄せられた熊本の消費者からのメールは、こうした“二重表示”に対する“不快感”をあらわにしたもので、地元・熊本県石油組合も「この消費者の背後には、同じご意見を持たれる数多くの消費者がおられるはず。組織として、総額表示を徹底していきたい」と語っている。  九州地方の外税問題は各県の消費者センターなどにも寄せられており、今回、全石連にも批判が届けられたことから、販売価格の上昇の中で、消費者の不信感が高まっていることが推測される。



京都が「110番」・「119番」事業を積極PR
(9月15日更新)

 京都府石油組合は2005年度地域支援事業である「防犯110番連絡所」と「防災119番協力店」の周知用品を作成し、全組合員給油所に配布した。05年度は「防犯110番連絡所」として車上ねらいや自動車盗難を防止するボックスティッシュ、振り込め詐欺被害を防ぐ特殊シール付きリーフレットを給油所を通じ消費者に配布するほか、組合員が両活動を展開していることを示すステッカーと、同府石油組合が05年度から取り組むSOS救急ステーション活動のステッカーを用意。各給油所では到着次第、順次活動を展開していくことになる。
 ボックスティッシュは京都府警の全面協力のもと作成。表面に「車上ねらい・自動車盗難に遭わないために」と記載して、具体的な防止策を示しているほか、自動車を降りる際には箱を裏返すと「この車には貴重品は置いていません」と書かれ、「京都府警本部」とそのマスコットキャラクターの「キョッピー君」を記載するなど、心理作戦による犯罪防止をねらったデザインを採用した。
 リーフレットも表面で「防犯110番連絡所」活動に取り組む給油所を紹介し、裏面では多発する振り込め詐欺被害の予防策をイラストを用いて記載、電話機に貼れる振り込め詐欺防止特殊小型シール3点を付けた。
 また、各給油所には「防犯110番連絡所」「防災119番協力店」を示すステッカーを作成。併せて災害時帰宅者支援ステーション活動を展開していることをPRしている。また、05年度から展開しているSOS救急ステーション活動のステッカーも作成し、普通救急救命講習を受講した従業員が在籍する給油所に配布している。
 同府石油組合はこうした活動を円滑に遂行するため、各地で組合員を対象とした研修会も実施しており、9月には京都市と連携した大規模防災訓練にも参加した。

(左):車上ねらいや振り込め詐欺防止効果もある周知用ボックスティッシュとリーフレット
(右):上がSOS救急ステーション、下が「防犯110番連絡所」「防犯119番協力店」のステッカー



災害時帰宅困難者訓練に給油所業界サポート
(9月15日更新)

 NPO団体・東京防災ボランティアネットワークが主催し、東京都石油組合や連合東京などの共催による2005年度帰宅困難者対策訓練が8月28日に実施され、都民ら総勢500人が参集、池袋駅西口から埼玉県庁まで約18キロメートルの行程を歩いた。東京都石油組合の組合員が同団体の訓練を支援するのは3回目。訓練には同石油組合の組合員9給油所に加え、今回は埼玉県石油組合の組合員7給油所を含めた合計20給油所が協力、トイレ提供や休憩で参加者をサポートしたり、都内の組合員給油所ではポケットティッシュを用意するなどの光景が見られた。
 東京都石油組合は04年8月に東京都と災害時帰宅困難者支援協定を締結、また埼玉県石油組合も11月に同様の協定を結び、最大では1都3県で650万人、都内だけでも390万人の発生が想定されている帰宅困難者を支援するための組織基盤を整えており、特に近年はこうした訓練に積極的に協力するなど社会貢献活動を強化している。
 参加者は午前10時に池袋を出発し、残暑厳しい中の国道17号線沿線を進み、携帯電話に逐次メール配信されてくる道路や天気の情報を見たり、給油所に立ち寄ってトイレを借り、給油所スタッフと情報交換する場面も多く、午後5時ごろまでには埼玉県庁に到着した。
 参加者や行政当局からは、道路の沿線に点在し、日常生活でも馴染み深い給油所業界の協力姿勢に高い評価が寄せられ、「どのようなサポートを行っているのか」「他の地域にも支援協定があるのか」などの質問が続いた一方、給油所スタッフからも「地元の方だけでなく、いざという時には遠方の方の帰宅をサポートすることも重要」とする声も聞かれるなど、市民に身近な社会貢献活動として認知が広がっている。


エイド・ステーションに指定された給油所に集まる参加者。


参加者から質問を受けるスタンダード給油施設・志村給油所のスタッフ(左端)




消火器不適切点検
(9月15日更新)

 消防庁は「消火器不適切点検に係る実態調査」結果を取りまとめたが、それによると、発生件数はやや減少傾向にあるものの、2004年10月1日~05年3月31日までの6ヵ月間に484件起き、請求額は約4,700万円にのぼるなど依然として全国的に被害が出ている実態が明らかになった。
 03年の1年間の発生件数は1,260件・請求額は約1億9,000万円で、今回の調査結果を通年ベースで考えるとやや減少傾向がうかがえるが、消火器 1本当たりの平均請求額は1万4,813円(最高7万円)で、03年の1万5,270円(最高15万円)と大差ない。また、1件当たりの平均請求額は11 万5,457円(最高69万8,000円・消火器62本)で、03年の15万3,301円(最高315万5,157円・消火器30本)と比べれば請求額全体としてはやや下がっているが、相変わらず高額だ。  都道府県別では大阪、岐阜、兵庫、宮城、福岡などでの発生が目立った。時間帯では午後3時をピークに午前10時~午後4時前後に集中しており、石油販売業界でいえば朝夕の繁忙時間を避けたタイミングに当たる。手口としては、点検・詰め替えが8割以上を占める。請求に対する支払状況は「支払い」が39%、「未払い」が13%、「未遂」が20%、「不明」が28%となっている。
 8月12日付の消防庁予防課長通知では、各都道府県消防防災主管部長に市町村への状況周知を要請する一方、顕著な減少が見られた地域があるとし、消防本部における取り組みの一部を紹介。具体的には、条例で火災予防上の不適当な行為を禁じ、必要に応じて調査、指導、勧告、公表できるよう定めたケース、消費者生活センターへの情報提供、ポスターやリーフレットによる普及啓発などを例示している。
 高額請求があった場合、一般住宅は原則としてクーリング・オフが適用される。ただ、事業所などの場合は適用除外とされているが、「大阪高裁 平成15年7月30日判決 平成15年(ネ)第1055号 動産引渡等請求控訴事件では、事業所における消火器の不適切点検で契約の無効が認められた事例もあるので、当該事例を事業所等に紹介することが有効」とし、そのほかにも「大津地方裁判所 平成13年12月7日判決 平成13年(ワ)第198号 請負代金請求事件が挙げられる。これらの裁判の概要は消防庁のホームページを参考とされたい」ともアドバイスしている。