2005年04月



京都議定書目標達成計画案で「環境税」先送り
(4月19日更新)

 政府は3月29日、地球温暖化対策推進本部(本部長・小泉純一郎首相)を開き2005年2月に発効した国際約束である京都議定書を実行するための目標達成計画案を了承した。CO2削減に向けて、これまで以上に諸対策が強化される方針。最大の焦点である環境税の是非については、「真摯に総合的な検討を進めていくべき課題」と述べただけで、導入に向けた具体的なスケジュールなどは盛り込まれなかった。
 目標達成計画の策定作業においては今回も環境省などが環境税創設の必要性を訴え、導入につながる具体的記述を盛り込むよう働きかけた。しかし、経済産業省や産業界の強い反対などにより政府部内の理解を得るには至らなかった。
 逆に、04年末の自民党税制改正大綱では環境税について、「そのあるべき姿について早急に検討する」という記述となっていたが、今回の目標達成計画にはその「早急」という表現もなくなり、導入に向けた道筋が一層不透明になった感が強い。
 環境省などは温暖化対策の財源確保に向けて、06年度の税制改正要望などで引き続き環境税案を提出することが予想され、導入構想への反対運動は依然、予断を許さない状況といえる。  対策本部は、了承したこの案を首相官邸のホームページ上で3月30日から4月13日までパブリックコメントにかけ、その後、4月下旬から5月上旬に行う閣議で決定する方針。



不正軽油対策協議会の全国ネット完成
(4月19日更新)

 高知県で3月25日、不正軽油対策協議会が設置されたことによって、全国47都道府県による反不正軽油ネットワークが形成された。最初の対策協議会は東京が2000年11月に設置、それ以来、4年5ヵ月で全国体制が整備されたことになる。
 対策協議会は軽油脱税の横行、それに付随してクローズアップされた硫酸ピッチの不法投棄などに対し、都道府県の関係部局や警察、海上保安部などの行政・司法組織、石油販売業界、需要家であるトラックやバスの業界団体などの代表が団結して立ち上がったもので、協議会参加の団体加盟業者や地域住民からの情報提供の受け皿としての機能も有している。
 東京に続いた北海道(01年)のあと、02年には長野など10県で、03年には愛知など21府県で相次いで設置され、04年6月の改正地方税法の施行を追い風に“全国ネット”の完成に向けて動いていた。



福岡県西方沖地震で給油所の営業、供給に支障出ず
(4月19日更新)

 福岡県西方沖を震源とし、福岡、佐賀両県で震度6弱を記録した地震で、給油所への被害はほとんどなく、石油製品の供給にも支障は出なかった。
 地震は3月20日午前10時53分ごろ、九州地域から中国地域にかけての広い範囲で発生。震源地に近い、福岡市西区の沖合にある玄界島では家屋の全半壊やライフラインの寸断などで、島民のほぼすべてが島外へ避難するなどの大きな被害が出たほか、福岡市内中心部では商業ビルのガラスが割れたり、道路に亀裂が入るなどの被害が出た。
 福岡、佐賀両県の給油所では、防火塀やキャノピーなどに亀裂が入るなど、一部で被害が出ているものの、「かなり揺れて驚いたが、給油所の施設やスタッフにも被害、ケガもなく、普段通り営業している」(福岡県北九州市内の給油所)、「揺れが激しくて、地震直後は一時的に営業できなくなったが、すぐに復旧し、営業を始めた。スタッフ、給油所の施設にも被害はなく、通常通り営業している」(同那珂川町内の給油所)、「かなり揺れたが給油所の被害はなかった。営業にも全く支障ない」(佐賀県唐津市内の給油所)など、大きな被害は出ていない模様だ。  ただ、震度6弱の激震後も断続的に余震が発生しているほか、「給油所の外観上の被害はないが、地下タンクや地下配管に被害が出ている可能性もある」(福岡市の大手特約店幹部)と、当面、予断を許さない状況が続きそうだ。



東京都石油組合が災害時帰宅訓練に協力
(4月19日更新)

 東京都内の青梅街道沿いにある東京都石油組合の組合員43給油所は3月13日、青少年の自己鍛錬の一環として行われている「新宿~青梅43キロメートルかち歩き大会」にトイレ提供などを通じて協力した。
 青少年交友協会が主催し、文部科学省・関係区市町が後援、東京都が協力する「かち歩き」大会は今回が72回目の恒例イベント。沿道給油所はこれまでも自主的に協力していたが、今回は「災害時帰宅訓練」としての位置付けが前面に打ち出されたことを受けて、2004年8月に都と災害時帰宅困難者支援協定を締結している同石油組合に、ポスター掲示とチラシ配布についても協力依頼があり、これに応じた。
 当日は季節外れの寒波に見舞われたものの、約2,000人の参加者が新宿西口中央公園から青梅までのフルコースと東村山までのハーフコース(24キロメートル)に分かれ、「かち歩き」の同音異義語である「徒」と「勝」の趣旨に沿って長距離を飲まない、食べない、走らないを守り、厳しい行程が予想される災害時徒歩帰宅をイメージしながら、沿道給油所の前を次々に通過してゴールを目指した(写真)。

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宮城で巨額軽油脱税事件
(4月19日更新)

 宮城県税務課・宮城県警は3月7日、軽油引取税の脱税容疑でベータエナジー(旧商号バーレル、本社・仙台市青葉区・川村文彦社長)をはじめ関係取引先など30ヵ所を強制調査した。
同社は知事の承認を受けず、黒川郡大衡村の軽油製造施設で重油や灯油を原料にした不正軽油を密造し、需要家などに販売していた地方税法違反の疑いが持たれており、脱税総額は30億円以上にのぼると見られている。
 同県税務課による軽油脱税での強制調査は初めてで、税務職員131人、県警捜査員120人の合計251人が県内18ヵ所と山形、岩手、福島、栃木、埼玉、東京の6都県を関係自治体の協力も得ながら実施した。



アルコール系燃料販売業者に有罪判決
(4月19日更新)

 「揮発油等の品質の確保等に関する法律」(品確法)違反により起訴されていた愛知県岡崎市の日伸商事と同社役員の坂本泰弘容疑者らに対して、名古屋地裁岡崎支部は3月3日、有罪判決を下した。
 日伸商事らは品確法に適合しない高濃度アルコール含有燃料を販売、経済産業省・資源エネルギー庁の販売停止命令に従わず、同燃料の販売を継続したため刑事告発されていた。品確法違反による刑事事件で有罪判決が出されたのは初めて。ピーク時には高濃度アルコール含有燃料を販売する店舗は全国で200以上あったが、自動車走行の安全を守る観点から販売禁止になった現在でも複数の店舗が違反状態のまま取り扱いを継続しており、今回の判決の影響が注目される。判決に伴いエネ庁は、「違法性が認められ評価する。同燃料の取り扱いについて今後も厳正に対処する」とのコメントを明らかにした。