2005年02月



再燃する環境税導入論議
(2月15日更新)

 2005年2月16日の京都議定書発効を前に、環境税に関連する動きが再び活発化している。環境省は、政府がこの春までに策定する目標達成計画の中に環境税導入を盛り込む意向を見せている。その一方で、政府税制調査会の石弘光会長は1月25日、道路建設に向けられる揮発油税の税収を環境対策に活用する考え方を示した。04年末の激しい税制改正論議と同様に、依然として石油製品がターゲットにされているが、今後は道路関係や自治体を巻き込んだ複雑な議論になる可能性も出てきた。
 04年末の05年度税制改正議論では、環境対策財源として石油製品に新税を上乗せする案が焦点となり、産業界や自民党などの強い反対で導入は見送られた。
 環境省は、京都議定書の発効によりCO2排出削減目標を達成する義務が発生することから、目標達成計画の中に税導入への道筋をつける文言をなんとか挿入したい考え。2月から再開した中央環境審議会での議論を経て正式に要望することになりそうだ。
 政府税調は1月25日に総会を開き、早くも06年度の税制改正問題について議論を開始した。総会後の記者会見で石会長は、「税調内では新税ではなく、環境対策の財源を既存の揮発油税などへの振り替えを求める声が多い」と述べ、道路特別会計の見直しが06年度税制改正の大きな課題になることを示唆した。政府税調が今後、この案を本格議論することになると、環境税問題はこれまでの「環境・林業」対「産業」という対立軸に、道路財源を堅持したい道路関係、建設関係、さらに地方自治体が新たに加わり、激しい綱引きが行われる可能性がある。
 今後、環境税問題は、温暖化防止のための目標達成計画、さらには政府税調が火をつけた道路財源活用案を中心にさまざまな動きが出てくる可能性が高い。再び、政治を巻き込んだ激しい攻防になると予想される。



原油再騰40ドル超える
(2月15日更新)

 原油価格が再上昇に転じている。原油相場は国内指標のオマーン原油が1月第3週末に、また、ドバイ原油が1月18日にそれぞれ40ドル/バレルを突破した。オマーンは2004年10月12日以来、ドバイは8月23日以来の40ドル突破となる。両油種を指標とする国内原油コストは1月18日に40.71ドルとなり、ドル建てでは04年8月20日、23日に続く史上3位の高値となった。
 円建てでは為替の円高によって2万6,000円/キロリットル台に抑えられたが、それでもこの水準は今回の原油高のピークであった11月仕切りに並ぶ高値となる。これまで2ヵ月連続で値下がりアナウンスとなった月決め仕切りは、2月になって反転値上がりし、原油コストは、20日締めで1.1円/リットル、 25日締めで1.4円/リットル強の値上がりとなった。現在の原油・円相場が続くと3月も2.6円前後の大幅値上げとなる。
 一方、国内の製品卸相場は、実需が活況を呈し始めた灯油が1月第2~4週の半月で3円近く上昇し、京浜海上で40円/リットル、ガソリンも前月比で1円上昇して35円寸前まで相場を回復した。
 原油相場を取り巻く環境は波乱要素を抱えた格好となっており、原油高の再来によって、国内製品市場も上昇局面に入ったとする見方が強まっている。小売市場でも軟化にブレーキがかかり、この2ヵ月間の値下がり幅が大きかったところで粗利を確保するためには、大幅な上方修正が避けられない見通しとなっている。



札幌地裁が不正軽油密造業者に実刑判決
(2月15日更新)

 北海道の日高支庁静内町と後志支庁京極町で、不法投棄された大量の硫酸ピッチが発見された事件で、製造元となった千葉県の軽油密造会社と会社社長らの判決公判が2005年1月17日に札幌地裁であり、廃棄物処理法違反(不法投棄)の罪で同社に求刑通りの罰金1,500万円、社長の大野重雄被告(千葉県長柄町)に懲役3年6ヵ月、罰金200万円(求刑懲役4年、罰金200万円)の実刑が言い渡された。また、運送会社社員の小沢邦夫被告(千葉県市原市)に懲役3年、罰金100万円(求刑懲役3年6ヵ月、罰金100万円)の実刑が、軽油密造会社の社員1人に懲役2年、執行猶予3年、罰金100万円の有罪判決が下った。
 3被告は実行犯となった苫小牧市内の造園業者らと共謀し、静内町と京極町に大野被告の軽油密造会社から出た硫酸ピッチ入りのドラム缶約620本(148トン)を不法投棄した。



埼玉と兵庫の給油所に偽1万円札
(2月15日更新)

 年末年始に全国で相次いだ偽1万円札事件だが、2005年1月7日朝、埼玉県草加市や八潮市のフルサービス給油所から、「銀行に預けた売上金の中の1万円が偽札だと返された」と草加署に届け出があった。見つかったのは2給油所とも1万円札1枚で、同署では偽造通貨行使事件として調べを進めている。また8日には、福島県福島市の給油所で偽千円札1枚が見つかっている。
 さらに11日には、兵庫県神戸市北区の給油所で旧5千円札の偽札を使用した事案が発生した。事態を重く見た兵庫県石油組合は同日付で、正副理事長、各支部長へ「偽札情報」として内容を伝え、注意を促すとともに、偽札を発見した場合は、速やかに最寄りの警察へ届けるよう指導した。旧5千円札の偽札は5日にも神戸市内の釣堀で使用されているが、給油所で発見された例はこれが初めて。近畿各地では04年の末から旧1万円の偽札を使った事案が多発しており、同県石油組合も旧1万円札の偽札と併せて組合員へ警戒を呼びかけている。



硫酸ピッチ32道府県で6万本
(2月15日更新)

 環境省が公表した2004年度上半期の硫酸ピッチ不適正処分状況によると、硫酸ピッチへの問題意識の高まりから不適正処分(不法投棄や不適正保管)事案の確認が増え、1999年4月1日からの累積で32道府県で約200件・6万本分(ドラム缶換算)に達したことがわかった。
 硫酸ピッチの不適正処分状況について、環境省は03年10月1日現在の全国データを初めて取りまとめてから半年ごとに調査結果を公表しており、今回が3回目となる。04年9月末までの不適正処分状況は、04年3月末比で44件増の累計205件、同約8,000本増の累計5万8,637本となった。不適正処分の内訳としては、件数では不法投棄が50%、不適正保管が47%で、量では不法投棄が26%、不適正保管が66%となる。また、関係自治体数は30道府県から岩手、福井両県が加わって32道府県に増えたほか、12道府県で追加事案が見つかった(表の網かけ部分)。
 不適正処分事案・量がともに最も多いのはともに千葉の26件・1万7,145本で、量的には全体の約3割を占めている。一方、硫酸ピッチはその危険性から原状回復を急ぐ必要性が高いため、全国合計では不適正処分量の約6割はすでに全量撤去され、一部撤去も含めると未処理量は3割強となった。また、密造で使われた活性白土や活性炭などの残渣(スラッジ)の不適正処分状況も併せて調査した結果、累計で167件・4万3,444本分にのぼることもわかった。  なお、硫酸ピッチの不適正処分を厳しく罰するための改正廃棄物処理法が04年10月27日から施行されており、これを踏まえたデータが明らかになる04年度下半期の状況が注目される。