2004年07月



原油は高値小康状態
(7月6日更新)

 原油価格の近況は高値小康状態にある一方で、国内製品卸価格は暴騰から反落局面を迎えている。
 原油相場はイラク輸出施設への破壊工作、ナイジェリアのゼネストなど、産油国サイドで不安定な状況は続いているが、6月初めのピーク時からはやや下落して、7月仕切りにおける原油コストは前月比で微増か横這いにとどまる見通しとなっている。
 一方、卸市場における国内製品市況は、京浜海上で100円/リットル超まで暴騰していたガソリンは6月第3週に入って下落に転じ、灯油、軽油を含めた給油所関連3油種ともに下落傾向にある。



札幌地検が硫酸ピッチ不法投棄未遂を既遂に切り替え起訴
(7月6日更新)

 硫酸ピッチを不法投棄しようとしていたところを発見され、廃棄物処理法違反では全国で初めて不法投棄未遂の疑いで6名が5月25日に逮捕されていた事件で、札幌地検は6月15日、札幌市東区の会社員伊藤一美容疑者はじめ6容疑者全員を札幌地裁に起訴した。逮捕当時は不法投棄未遂容疑だったが、トラックから硫酸ピッチが入ったドラム缶の一部を地面に降ろしたことを既遂と判断し、罪名を不法投棄に切り替えた。
 6名の被告は、2003年9月に上川支庁管内美深町の町有地に硫酸ピッチ入りのドラム缶計194本(約60トン)を不法に投棄。さらに、400本(約120トン)ほどのドラム缶を投棄しようとしたが、途中で美深署の警察官が駆けつけ、投棄されたものを含めすべてを持ち帰らせたという。
 なお、6名はこの事件の直前に、さらに2名と共謀し、日高支庁管内浦河町の競走馬牧場内に167本(約52トン)の硫酸ピッチ入りドラム缶を不法投棄しており、すでに同じ罪名で起訴されている。



近畿で2枚看板急増
(7月6日更新)

 現金価格とプリペイドカード使用価格の2種類を表示する、いわゆる“2枚看板”が近畿各地で急増している。消費税総額表示が始まって以降、その“2枚看板”の内容に極端な価格差をつける給油所も多く、他の業者からは、「消費者は混乱するのではないか」との声が強い。
 これまでも2枚看板を問題視する声は各地の業者からあがっていた。しかし、消費税総額表示が始まった4月以降、その表示価格が現金価格に比べ以前より確実に安くなり、しかもプリカ価格表示を前面に出す給油所が増え始めた。  かつては1~2万円のプリカ価格が現金価格に比べ1~2円安く設定されていたものが、最近では5円から中には8円安く設定している給油所も現れ、関係者からも、「あれで採算が合うのか」と疑問の声があがっている。
 2枚看板急増と低価格化の事情について関係者は、「総額表示で通常の表示価格に格差を付けにくい状況になる一方、いまだに安値と量販を同時に考える業者が、プリカ価格で集客を図ろうとしている。しかし、プリカ販売で通常の付加価値を消費者に与えるには、1リットル当たりの価格を表示するより、本体総額の値引きを強調するのが当たり前ではないか」と指摘、2枚看板問題が消費者の不信感につながることを懸念している。



荒木全石連副会長が衆議院経済産業委員会で業界の苦しい状況訴え
(7月6日更新)

 全石連の荒木義夫副会長(経営部会長)は6月11日に開催された衆議院経済産業委員会に、石油連盟の高萩光紀副会長(ジャパンエナジー社長)らとともに参考人として出席し、原油高騰に伴う国内石油製品価格への転嫁について、石油販売業界の苦しい経営状況などを説明した上で、「最近の大幅な仕入れ価格の上昇を自社で吸収する余力は残されておらず、給油所の店頭でお客様に十分説明し、ご理解をいただくよう努めている」と述べた。
 また、荒木副会長は委員からの質問に答える形で、小規模業者にとって過大な負担となっている土壌汚染未然防止のための投資を指摘し、現在の補助制度の拡充を求めたほか、石油業界の不公正取引を解消するために、差別対価や不当廉売に対する罰則規定を導入する独禁法の改正を求めたいとした。
 さらに、元売各社の流通市場への進出については、アメリカの「分離法」などを参考に、山間僻地などへの安定供給にも努めている販売業者が生きていける施策が必要だと強調した。



軽油脱税に罰則適用
(7月6日更新)

 軽油引取税脱税に対する罰則強化などを盛り込んだ地方税法改正案が4月に成立、施行され、2004年6月1日から適用された。脱税軽油によって軽油市場にゆがみが生じ、法改正を望んでいた石油販売業界では、厳しい罰則によって、軽油脱税への抑止効果が生まれるとの期待が高まっている。
 今回の地方税法改正は、2001年6月に輸入による脱税防止のため、譲渡時課税から輸入時課税に改めた規模を上回るもの。01年の改正によって“輸入事案”がほぼ収束したものの、その後、生活環境を破壊する硫酸ピッチの不法投棄という新しい環境問題を伴う形で、混和脱税が大々的に復活したことから、全石連が強く求めた罰則強化の要請などを背景に改正が行われた。
 罰則の強化はほぼ全面的に行われたが、中でも不正軽油の製造に対しては、従来の1年以下の懲役または50万円の罰金を、5年以下・500万円以下に引き上げ、法人重科(3億円)も適用されることになったほか、偽装倒産などによる軽油引取税の不正還付に対しても同様の罰金、懲役が適用される。また、不正軽油と知りながら保管、運搬、購入した者も罰せられ、“軽油脱税コネクション”に大きく罰則の網をかぶせることになった。
 このほか、不正軽油の納税義務者が特定できない場合、製造した者や製造施設を貸し出した者に納税に関する連帯義務を負わせること、また、地方税法に違反した者の免税軽油使用者証を返納させることなどができるようになった