2003年07月



茨城で軽油密造事件摘発
(7月9日更新)

 茨城県警生活環境課などは6月26日、A重油と灯油を混和して軽油を密造・販売し、軽油引取税を脱税したとして、千葉県市川市の元会社役員とその長男を地方税法違反(混和等承認義務違反)で、また、同県松戸市の石油販売業者を地方税法違反(脱税)の疑いで逮捕した。同容疑者らは2001年11月から2002年10月にかけ、岩井市内の工場でA重油と灯油を混ぜ合わせた不正軽油約6,300キロリットルを密造、この「軽油」を茨城、栃木、東京の3都県内の運送会社、給油所など計23社に対し計約3億4,000万円で販売、軽油引取税約1億9,300万円を脱税した疑い。今回の事件は、地方税法の混和等承認義務違反を適用して軽油密造を摘発した全国でも初めてのケースであり、同県税務課と県警が軽油密造事件で合同調査を行った初のケースともなった。同県税務課では、「委託製造が多いなど、これまで製造者に対する告発は困難だったが、(今回の事例を機に)販売者・製造者ともに脱税行為に対しては厳しく対処していきたい」と、不正軽油根絶へ向け強い姿勢で臨む意向を示している。



混迷深める「環境税」議論
(7月9日更新)

 政府税制調査会での「環境税」に関する議論が混迷している。環境税については、地球温暖化問題に対応するために規制的手法や経済的手法などが議論されているが、税調委員の中からは「そもそもこのような性質を有するものは課徴金ではないか」という声が拡大したことを受け、当初の積極論がトーンダウンしている状況だ。一方で、環境税問題を広く国民的な議論に拡大するためのたたき台として具体案を検討している環境省の地球温暖化対策税制専門委員会の作業部会は先ごろ、課徴金案を退け、あくまで税として検討すべきとの方針を固めた。環境税をめぐって政府内の意見が割れた格好だ。既存のエネルギー関係諸税との関係も含め、税法体系上の議論が活発化しそうだ。



相次ぐ「軽油脱税」裁判
(7月9日更新)

 2003年に入ってから、相次いで軽油引取税脱税事件の判決が言い渡されている。2月の松山地裁から5月の徳島地裁まで計5件の事件で実刑判決(いずれも一審)などが出されているが、石油販売業界では、「巨額な脱税に対して罰金が小さく、不釣合いだ」との指摘が多く、「脱税を抑制するためにも罰則を強化すべきだ」との意見が強くなっている。松山地裁は2月に約3億2,000万円を脱税した企業に1,800万円の罰金と主犯2人に1年8ヵ月の実刑判決を言い渡し、3月には宇都宮地裁が約7億1,600万円を脱税したとして起訴された2社に対し、それぞれ2400万円と160万円の罰金と2社の同一経営者に懲役3年の実刑判決を下した。東京地裁は4月に約21億円の脱税事件で名義貸しした元石油販売業者に懲役2年(執行猶予4年)の判決を言い渡している。5月には名古屋地裁が約7億4,000万円の脱税事件で起訴された企業に1,000万円の罰金と共同正犯とされた人物に2年6ヵ月の懲役(執行猶予5年)を、同じく5月に徳島地裁も約8,400万円を脱税した企業に200万円の罰金と主犯に対して1年6ヵ月(執行猶予5年)の判決を言い渡している。



水素ステーション首都圏に続々
(7月9日更新)

 燃料電池自動車の導入促進の動きが加速している。経済産業省が進める水素・燃料電池実証プロジェクトでは、昭和シェルと岩谷産業が6月12日、東京・有明に京浜地区で6ヵ所目となる水素ステーションをオープン。出光も世界初の灯油改質型水素ステーションの建設計画が認定されたほか、シナネン・伊藤忠エネクスなども水電解型水素ステーションを2003年度中に設置することが決まった。これで2003年度中に10ヵ所の水素ステーションが首都圏で稼働することになる。水素の供給を受ける燃料電池自動車も中央官庁がリースした5台を合わせて約20台がナンバープレートをつけて走行している。
こうした動きに合わせて国土交通省は燃料電池自動車の大量生産と普及を目指して実用化促進検討会を設置。消防庁も今後、水素ステーションをSSに併設する場合の安全性について調査検討に着手した。




「セルフ対セルフ」の競争激化
(7月9日更新)

 セルフサービス解禁から5年、2003年3月末時点でわが国のセルフ給油所数は2,522ヵ所になったが、その一方で、この5年間に9ヵ所のセルフ給油所が撤退していることもわかった。特に2002年度はその大半にあたる7ヵ所が撤退。これらの給油所はセルフ同士の激しい競争が要因で撤退していることがわかった。競争の構図はいずれ「フル対セルフ」から「セルフ対セルフ」に転換するとみられてきたが、すでにセルフ間競争は激しさを増し始めたといえる。セルフから撤退した7給油所の内訳は、閉鎖が5ヵ所で長期休業が1ヵ所、もう1ヵ所はセルフからフルサービスに戻した給油所だった。



軽油車離れ急速に進む
(7月9日更新)

 自動車検査登録協力会がまとめた「自動車保有車両数」によると、2003年3月末現在の登録自動車数は前年同月比14万9,000台減の5,227万4,000台となった。不景気を反映した新規需要の伸び悩みによる鈍化もあるが、日本の車社会が一段と成熟度を強めているといえる。
燃料別では、ガソリン車が前年同月比129万8,000台増(2.1%増)の6,443万1,000台となった。軽油車は同72万1,000台減(6.4%減)の1,053万2,000台と大幅に減少。軽油車のうち特に自家用車は71万4,000台の減となり、減少数の大半を占めた。軽油車の貨物車は25万8,000台減、乗用車は43万9,000台減となった。また、ガソリン車のうち軽自動車は、75万3,000台増の2,326万6,000台と前年同期なみの増加となった。軽四貨物車が減少している一方で、軽四乗用車は85万7,000台の増加となり、依然消費者の“軽指向”は高い。軽自動車の好調とともに注目されるのが、低公害車の大幅増加。国土交通省のまとめによると、2002年度下半期の低公害車新規登録台数は全新規登録台数の約 64.5%、135万3,000台となり、また、2003年3月末時点での低公害車の保有台数は全保有台数の約9%、約458万台となった。





エネ庁がアルコール含有燃料の販売中止を当該事業者に通知
(7月9日更新)

 高濃度アルコール含有燃料の販売を禁止する改正品確法(揮発油等の品質の確保等に関する法律)の成立を受けて資源エネルギー庁は、同燃料を販売している事業者に対し販売中止を求める文書を通知した。アルコール燃料事業者への販売中止の通知はエネ庁の細野哲弘資源・燃料部長名で送付された。同燃料による車両火災事故の発生を契機に実施された同燃料の安全性調査委員会の検討とこれまでの経過、さらに今国会で成立した改正品確法の内容などを説明したうえで、(1)高濃度アルコール含有燃料は、ガソリン自動車の安全上問題があるとの検証結果が出ていること(2)2003年8月28 日以降は、高濃度アルコール含有燃料は法律の規制により販売禁止となること-を通知。消費者保護、国民生活の安全確保の観点から同燃料のガソリン自動車用燃料としての販売を中止するよう求めた。今後、法律が施行される8月28日までの間、同燃料が販売されているかどうか調査したうえで、販売が継続されているならば再度、中止要請を行う方針だ。また、法律が施行された後に販売されている事実が判明すれば、法に基づく立入検査と指導を行うことになる。