2003年1月



世界初の市販「燃料電池自動車」を中央官庁に納車
(1月10日更新)

 実走用としては世界初の燃料電池自動車が12月2日、内閣官房や経済産業省などに納入された。同日、首相官邸で行われた納車式では、小泉純一郎首相に対して奥田碩トヨタ自動車会長と吉野浩行ホンダ社長が揃って燃料電池自動車を引き渡した。今回、中央官庁に納車された5台の燃料電池自動車は、霞ヶ関周辺で公用車として使用されるが、燃料供給については経済産業省の中庭に設置された移動式水素供給設備を利用する。いよいよ世界に先駆けて、東京中心部で燃料電池自動車が走り始めた。経産省内に設置された水素供給装置は日本酸素製で、今後、新日本石油や昭和シェル石油などが実証研究として設置する5ヵ所の水素ステーションの一時的なバックアップなどを行う移動式タイプ。同日の経産省での納車式では、平沼赳夫経産相が水素充填のデモンストレーションを行った。


燃料電池自動車の引き渡しを受ける小泉首相




道路財源の15年度一般財源化見送りへ
(1月10日更新)

 小泉純一郎首相は12月2日の衆議院予算委員会で、道路特定財源問題について「平成15年度の一般財源化はしない」と発言。ただ、「将来は道路以外にも使えるようにする」と述べ、引き続き一般財源化の作業を進める方針を示した。小泉首相は13年から、「聖域なき構造改革」における予算の配分構造見直しの一環として、道路特定財源の一般財源化を指示していた。しかし、現時点では「国民の理解が得られていない」として先送りする考えを明らかにしたもの。ただ、「道路財源の見直しは50年ぶりの大作業」と述べ、同問題が依然、小泉内閣の掲げる「聖域なき構造改革」の大きな柱であることを強調。そのうえで、「将来に向けた検討をしなければならない」「道路以外にも(同財源を)使えるようにする」と述べ、税率の問題なども含めて納税者である国民の理解を求めていく考えを明らかにした。



大阪府石油組合が大阪府・大阪市と災害時協定締結へ
(1月10日更新)

 大阪府石油組合は12月2日、大阪市内で理事会を開き、大阪府及び大阪市と「地震災害時における帰宅困難者に対する支援に関する協定」を結ぶことを決めた。同協定は、大阪府域で地震が発生し交通が途絶した場合、給油所が通勤・通学者などの帰宅支援の拠点となることを目的にしており、帰宅困難者を対象にした支援協定は全国で初めて。200万人を超える域外通勤・通学者の安全を確保したい大阪府・市が、主要沿線で運営する給油所の協力を求め、同組合が社会貢献活動の一環として応えた。本協定の背景には、阪神・淡路大震災の教訓により、ロードサイドに展開する給油所が、帰宅者の一時休憩、飲料水、通行情報などの提供を行えれば、市民の安全確保につながるとの判断があった。大阪府・市と同協定を結ぶのは地元産業界においても同組合が初となる。



OPECが実質減産へ
(1月10日更新)

 OPECは12日、ウィーンで臨時会議を開き、事実上の減産を目指すことで合意した。現行の生産枠2,170万バレル/日を130万バレル引き上げ、2,300万バレルとすることとなったが、約280万バレルに上る超過生産分を生産枠の水準に削減することでも一致し、事実上の減産を目指す。超過生産分の削減は150万バレル前後となり、OPECは「ヤミ増産」撲滅へ異例の数値目標を導入した。生産枠拡大は2000年10月以来、ほぼ2年ぶりとなる。この合意を受けて、石油連盟の岡部敬一郎会長は「原油価格はOPECの意図する22~28ドル/バレルで推移するものと見られるが、イラク情勢などで原油価格は一時的に急騰する懸念は消えていない」、新日石の渡文明社長は「世界は需要期に入っていること、イラク情勢も緊張が続いていることから、原油価格はドバイで24~28ドル/バレル程度で強気基調で推移する」、出光の天坊昭彦社長は「生産枠配分の問題などで、今後のOPECの舵取りは難しくなろう」などとコメントした。



全国軽油抜取調査で混和率2.5%
(1月10日更新)

 2002年10月に実施された全国一斉路上軽油抜取調査の結果が12月17日にまとまった。それによると、全国47都道府県合計の採油総本数は7,503本で、うち187本から混和が検出された。混和検出率は2.5%となった。2001年の全国一斉調査には27都道県が参加して合計4,334本を採取、混和検出率は2.2%だったことから、今回はこれを0.3ポイント上回った格好だが、「参加自治体数・採油本数ともに大幅に増えたので、単純比較はできない」(東京都主税局)としている。混和検出事案に対しては車両所有者に聞き取り調査を行い、販売先に遡って流通ルートの調査を行っており、混和原因を確定すれば課税処分や摘発などの措置を取る考え。さらに、東京都では重油の混和事例については環境確保条例に基づく措置を講じる。



愛知と三重が海上保安本部と災害時協定
(1月10日更新)

 愛知県石油組合と第4管区海上保安本部は12月25日、同保安本部で「災害時における巡視船艇、航空機の燃料などの石油製品に関する協定」を締結した。単独の石油組合と海上保安庁が協定を結ぶのは全国でも初めてのケースとして注目される。また、同保安本部は三重県石油組合とも同日、同様の協定を結んだ。第4管区海上保安本部では2002年、愛知県などが東海地震監視強化地区に指定されたことを受け、緊急時に巡視船艇などへの燃料供給を、担当地区の愛知県石油組合と三重県石油組合に要請した。船艇数は32隻、ヘリコプターなどの航空機4機を保有し、災害時には各管区からの応援船艇も含めると、燃料油の供給をはじめ後方支援(ロジスティックス)の充実が課題となる。今回の協定書について同本部では、「量的な取り決めもなく、必要最小限度の確保を狙い、緊急時の石油製品の供給状態や在庫状況などの情報提供を目指す。特に大型巡視船はA重油を燃料としており、バージ船での供給体制が必要なので補給地は特定される。給油所からの供給としては小型船艇用の軽油供給に主眼を置く」と話している。